エンリコ・プッチ | |||||
---|---|---|---|---|---|
概 要 | |||||
第六部「ストーンオーシャン」のラスボス。G.D.st刑務所に勤める教戒師。38歳。 イナズマ模様に刈り込まれた独特の坊主頭をしている。神父であるため受刑者や看守らからも一応礼儀正しく対応されているが、本人は特に気にしていない。 彼が求めるものは「天国へ行く方法」であり、そのヒントを探るべく空条承太郎の記憶を追っていた。 神父らしく物腰は穏やかだが己の理想を絶対的なものと考えており、スタンドの成長とともにその高慢な性格はエスカレートしていった。 自らの手は汚さず、受刑者の記憶を操って慎重に目的を遂行していき、また神父としてのカリスマ性をも発揮し、徐倫たちを追い詰めた。 焦ると素数を数えて落ち着くという奇妙な癖を持つ。 第三部に登場したDIOの唯一の人間の友人である。 出会いはプッチが15歳の時、太陽の光を避けるため教会に潜んでいたDIOをあえて見逃したことから始まる。 プッチに恩を感じたDIOは彼にスタンドの「矢」を授け、また「天国へ行く方法」を教える。 この時のDIOは第三部のような傲慢で独善的なキャラクターではなく、プッチと対等な友人として接する非常に穏やかな人柄となっていた。 プッチが「天国へ行く方法」にこだわるのはDIOのためでもある。一方でDIOの息子たちにはそれほどの想いは抱いていない様子。 緑色の赤ちゃんと合体した際は、前髪(というか額)が星形にカットされた髪型になり、さらに尻尾のような後ろ髪が2本生えている。 連載時のアオリ文では「ザ・ニュー神父!」と堂々と書かれており、変化後のプッチはこの愛称で呼ばれることが多い。 | |||||
劇中での活躍 | |||||
承太郎から「エジプトの記憶」を奪うために徐倫を罠にはめG.D.st刑務所に収監し、承太郎からDISCを奪うことに成功する。 「天国へ行く方法」をつきとめた後はその目的の達成と徐倫たちの始末に全力をあげるようになる。 そしてついに自らのスタンドを「メイド・イン・ヘブン」へと覚醒させ、加速した時の中でアナスイ、承太郎、エルメェス、徐倫を瞬殺し、世界を「一巡」させる。 最後に残ったエンポリオを始末しようとするが、機転によりウェザー・リポートのスタンドDISCを埋め込んだエンポリオにより、動きを封じられてしまう。 最期はその身勝手かつ独善的な思想をエンポリオに披露するも、「ウェザー・リポート」により頭部を潰されて絶命した。 |
|||||
能 力 | |||||
スタンド名 | ホワイトスネイク | ||||
像分類 | 人型 | 操作分類 | 遠隔操作型 | ||
破壊力 | スピード | 射程距離 | 持続力 | 精密動作性 | 成長性 |
? | D | 約20m | A | ? | ? |
全身に塩基配列の文字が刻まれた人型のスタンド。
半径20m以内を自由に移動できる遠隔操作型で、本体であるプッチの問いかけに答える場面があることから、自意識を持つと考えられる。 人間の体から「記憶」と「スタンド」能力をDISCの状態にして取り出し、保存しておくことができる。 DISCを奪う方法は本体が直接触れるか、相手を眠らせて「夢」を見させることで心を溶かして奪う2通りの方法がある。幻覚の能力は相手を欺くのにも使える。 DISCを抜き取られた人間は精神力が無くなるため放っておくと死亡する。 一枚でも戻すことができれば延命は出来るが、「記憶」のDISCが無ければその人間は生きる目的を見失い、やがて自ら死を選ぶという。 DISC化したものは体に入れればその内容を読んだりスタンド能力を使うことができるが、スタンドDISCの場合は素質がなければ弾きだされてしまう。 エルメェスによれば、無理やりDISCを入れられると気持ちが悪くなるらしい。 また「ホワイトスネイク」自身からDISCを出すこともでき、このDISCに単純な命令をインプットして人間に入れて操ることもできる。 DISCは生き物だけでなく物に使用することも可能。 直接的な戦闘には向いておらず、「ストーン・フリー」などの近距離パワー型スタンドには圧倒されてしまっている。 2014年時点において、「ジョジョ」シリーズのラスボスのスタンドの中で唯一、遠隔操作型のタイプのスタンドである。 スタンド名の由来は、イギリスのHR/HMバンドホワイトスネイク。 本体のプッチは黒人だが、「ホワイトスネイク」の意味は「白人男性の性器」である。 |
|||||
スタンド名 | C-MOON(シー・ムーン) | ||||
像分類 | 人型 | 操作分類 | 遠隔操作型 | ||
破壊力 | スピード | 射程距離 | 持続力 | 精密動作性 | 成長性 |
ゼロ | B | 約3km四方 | ? | ? | ? |
プッチが「14の言葉」を唱え、緑色の赤ちゃんと融合したことで「ホワイトスネイク」が進化した。 「ホワイトスネイク」と緑色の赤ちゃんの特徴を受け継いだ姿となっている。 「重力を逆転させる」能力を持つ。 本体であるプッチを中心に、プッチの真上にある物はそのまま上へ、プッチから離れるにしたがってだんだんと水平に「落ちて」行く。 「分度器」の形を想像してもらえれば、わかりやすいかもしれない。プッチが逆立ちをすれば当然重力の方向も真逆になる。 落ちていくのに働く重力は地球に働くものに準ずる。 プッチを中心に半径3km以内の重力は全て「C-MOON」の影響を受けるが、建造物などその場に固定されているものは「落ちて」いかない。 さらに「C-MOON」が直接殴ることにより、殴ったものを「裏返す」ことができる。 物体を殴れば重力が反転してものを弾き返し、生物を殴れば内臓が表に露出し、ダメージを受ける(本体はその限りではない)。 遠隔操作型スタンドであり破壊力はないが、その威力は重力そのものであるため食らうダメージそのものは大きい。 ただし一回殴った物をもう一回殴れば「裏返っ」たものは元に戻り、またメビウスの輪やクラインの壺など、表裏の概念がないものに対してはこの能力は通用しなかった。 スタンド名の由来は、ウイングスのシングル『Hi Hi Hi』のカップリングとして収録された曲「C Moon」。 |
|||||
スタンド名 | メイド・イン・ヘブン | ||||
像分類 | 人型 | 操作分類 | 近距離型 | ||
破壊力 | スピード | 射程距離 | 持続力 | 精密動作性 | 成長性 |
B | 無限大 | C | A | C | A |
重力が最も軽減される「位置」を見つけたことにより、「C-MOON」が進化した姿。 人の上半身と馬の上半身が融合した姿となっており、身体の節々に時計を思わせるマークがある。 「時を無限大に加速させる」能力を持つ。 「C-MOON」の時に利用していた重力が関係していると言われ、地球や全宇宙の時を少しずつ加速させていく。 生物以外の全てのものは時間が加速され、アイスクリームはあっという間に溶け、雨は一瞬であがり、自動車はその速度を制御できず、やがて全ての物体は壊れ、朽ち果て、消滅してしまう。 昼夜はあっという間に経過し、太陽の形はその動きからやがて一本の線となる。 生物の動きには変化がなく、全ての生物は加速した時の流れに付いていけなくなる。 加速した時についていけるのは「メイド・イン・ヘブン」とプッチのみである。 プッチの動きは彼以外の人間からは目にもとまらぬ速さで動いているように見え、気づいた時にはその攻撃は実行されている。 パワーは「スタープラチナ」や「ストーン・フリー」などに劣るものの、「時の加速」を利用した超高速の攻撃はあらゆるものを粉砕、切断し、最後には跡形もなく粉々に吹き飛ばす。 ガードする暇もなく与えられる攻撃を防ぐ手段は事実上皆無であり、逃げることも不可能である。 ただし、「加速」するのはあくまで時間そのものに限られており、「メイド・イン・ヘブン」やプッチの動き自体が速くなるわけではない。 プッチの視点から見れば、生物の動きはあくまで「超スロー再生」のように見えるだけで、己の身体能力が向上しているわけではないからである。 イルカに捕まり海中を逃げる徐倫とエンポリオに対し、「時の加速」を行っているにもかかわらず追いつけなかったのはこのため。 「時の加速」という能力を抜きにすれば、その戦闘力は歴代ボスのスタンド能力に比べてはるかに低い。 そしてこの能力の真価は「世界を一巡させること」にある。 一巡させることによってできた世界は、それまであった世界とは異なる「パラレルワールド」のようなもので、全ての生物はその世界でこれから何が起こるかを知り、またその「運命」から逃れることはできない。 仮に何が起こるかを知り、それを避けたところで運命に変化はないため、結局は同じような結果が訪れる。 これこそがプッチが求めていた「天国」であり、「何が起こるかを知り、その覚悟ができれば人は幸福である」という彼の思想を体現した能力である。 そしてその世界の「絶対者」であるプッチのみは、他人の運命に自由に干渉することが可能。 たとえプッチが死んでも、「一巡した世界」は元に戻ることはない。 スタンド名の由来は、エルヴィス・プレスリーの曲「Made In Heaven」。後に発売されるアルバムのタイトルにもなっている。 連載時の呼称は「ステアウェイ・トゥ・ヘヴン(Stairway To Heaven/天国への階段)」であり、レッド・ツェッペリンの代表曲が元ネタとなっている。 |
|||||
名 言 | |||||
死人ニ口ナシ 「敵意」ニハ力ガ向カッテ来ル・・・ヨリ強イ力ガ「敵意」ヲ必ズタタキニヤッテ来ル・・・「敵意」ハイツカ倒サレル 実ニ単純ダ 他人ヲ不幸ニ巻キ込ンデ道ヅレニスル「真ノ邪悪」ダ あ・・・ちょっと待って できた ほら・・・タネつけたまま・・・たべた やったことある? 人は「天国」へ行くためにその人生を過ごすべきなのだ それが人間のスバらしさなんだ 落ちつくんだ・・・「素数」を数えて落ちつくんだ・・・「素数」は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字・・・わたしに勇気を与えてくれる おまえに命令するッ かなり肝を冷やしたが 蛙に蛇が敗北するわけがない 彼の骨が「何」をしたいのか・・「骨」にまかせるのだ! 「天国」が手に入る!!讃美しろ・・・!!生まれたものが「天国」なのだ!! プランクトンごときがわたしに向かって得意顔に解説を入れるんじゃあないッ 人が敗北する原因は・・・「恥」のためだ 人は「恥」のために死ぬ あのときああすれば良かったとかなぜ自分はあんな事をしてしまったのかと後悔する「恥」のために人は弱りはて敗北していく 完全なる死の忘却へ・・・おまえを送り込んでおかなくては・・・ ぼくは自分を成長させてくれる人間が好きだ 君は王の中の王だ 凄みだ・・・こ・・・こいつ凄みで!わたしの攻撃を探知したんだ・・・刑務所に来た時はスタンド能力さえないと思っていたのに・・・男にだまされてメソメソしていたただの小娘だと思っていたのに・・・ これで君の世界へ共に旅立てるぞッ!DIOッ! 君は「引力」を信じるか? このわたしに吸い寄せられる者たち!!それはわたしを「天国の時」へ押し上げるために存在しているッ! 自分たちの「血統」の事を考えろ! あれが空条徐倫だ ああやって自分の道を切り開いてくる・・・ おまえごときうすっぺらな藁の家が深遠なる目的のわたしとDIOの砦に踏み込んで来るんじゃあないッ! 安っぽい感情で動いてるんじゃあないッ! 「どこへ行かれるのですか?」おまえは「磔刑」だーッ!! 並んでる間のヒマつぶしなら他でやれ・・・ 人間の幸福において「克服」しなければならないのは「運命」だ・・・ 「自信を持て・・・」エンリコ・プッチよ 「運命」が味方してくれるのはこのわたしだ・・・ちっぽけな正義などを超えた目的がわたしとDIOにはあるッ! おまえはわたしにとって 釈迦の手のひらを飛び回る孫悟空ですらない 最初にキノコを食べた者を尊敬する・・・毒かもしれないのにな・・・ただの幸運なバカがたまたま食べたら大丈夫だったのか・・・?それとも・・・飢えで追いつめられた必死さが切り開いた発見なのか? 感じたぞッ!「位置」が来るッ!!! もう「C-MOON」ではない・・・「天国の時」はついに来た・・・ 最後にひとつ言っておく 「時は加速」する 撃って来い・・・その方が殉教者らしくこの世を去って行ける 「因果」を未来に持って行く事は出来ないッ! 「運命の夜明け」にわたしの「因縁」だけは持ち込めないッ! 明日「死ぬ」とわかっていても「覚悟」があるから幸福なんだ!「覚悟」は「絶望」を吹き飛ばすからだッ! おまえの行動はエンポリオ・・・自分の悲鳴をさらに地獄のラッパにするだけの事だった!! 知った風な口をきいてんじゃあないぞオオオオオオ このちっぽけな小僧がああああああああああ |
戦 績 | ||
---|---|---|
相手 | 勝敗 | 決着の台詞 |
空条承太郎 | 勝ち | スデニ・・・出来テイタナ・・・イイゾ |
空条徐倫 | 引分 | 全ては予定どおり! |
フー・ファイターズ | 勝ち | これでやっかいなモノはとり除いた |
ナルシソ・アナスイ | 勝ち | 死ぬのはおまえだからだ |
空条徐倫(2回目) | 引分 | ホワイトスネイクはこいつとの戦いに向いていない・・・! |
ウェザー・リポート | 勝ち | 「引力」を信じるか? |
空条徐倫(3回目) | 引分 | 理解したぞDIOッ! |
ナルシソ・アナスイ&空条承太郎& エルメェス・コステロ | 勝ち | 「二手」遅れたようだな・・・ |
空条徐倫(4回目) | 勝ち | 「宇宙」は一巡したッ! |
エンポリオ・アルニーニョ | 負け | 知った風な口をきいてんじゃあないぞオオオオオオ |
総合戦績 | 10戦6勝1敗3分 |
第六部へ 戻る |
「オールスターバトル」版は こちら |